ボツリヌス注射治療について
ボツリヌストキシン製剤治療とは、その咀嚼筋、咬筋、側頭筋などにボツリヌストキシン製剤を直接注入することにより、筋肉の過緊張を取ることで症状の改善を図る方法です。歯ぎしり、噛みしめ、顎関節症の改善に対する有用性は欧米では通常の治療として認知されています。
- 1食いしばり、歯ぎしりの改善
- 2顎関節症の改善
- 3食いしばり、歯ぎしりからくる頭痛・肩こりの改善
- 4歯周病予防
- 5虫歯予防
- 6ガミースマイルの改善
ボツリヌストキシン製剤はボツリヌス菌がつくり出すA型ボツリヌス毒素(天然のタンパク質)を有効成分とする薬です。様々な研究の結果、このタンパク質のごく少量を緊張している筋肉に直接注射すると、その筋肉がゆるみ、緊張や痙攣がおさまることがわかり、医薬品として利用されるようになりました。
歯ぎしりや噛みしめ・喰いしばり、顎関節症などは、食物を食べる時に使う咀嚼筋が過度に緊張することが原因となって生じます。咬筋などの筋肉に過剰な負担がかかると、首や肩などの筋肉にも炎症が波及し、頭痛や肩こりなどが起きることもあります。また、過度な咬合力により歯にヒビや欠けが起こり、そこから虫歯が進行してしまいます。しっかり歯を磨いているのに、虫歯になってしまう人は、歯ぎしり食いしばりが原因のことも多いのです。また、食いしばりや歯ぎしりにより、歯が炎症を起こすことによって歯周病の進行を早めてしまいます。